先日、ようやく引き取ってきた靴があります。
それがこの靴のハシモト。
羽田空港へ向かう途中の新整備場という駅のビルに工房があって、橋本さんという70歳を過ぎた気のいいおじさんがハンドソーンで作ってくれます。(外注あり)
ベースラストを元に盛ってくれるタイプのパターンオーダーがメインです。
納期は注文から完成まで約1年半。お値段はC&Jよりちょっと安いくらいです。
ハンドソーンのパターンオーダーでこのお値段はかなりお得感があります。
革はドイツのワインハイマー。
正直、革の選択肢は少なく、基本的にはワインハイマーの中から黒、濃茶、薄茶を選ぶ感じです。
私は冠婚葬祭用のなんてことない靴が欲しかったので、黒の内羽根のパンチドキャップトゥにしました。
無難にストレートチップでもよかったのですが、なんとなくブローグを入れちゃいました。
これくらいなら弔事もギリギリセーフと言い聞かせています。
ラスト的には足の外側に少し盛りを入れて調整してくれたようです。
ちなみにベースラストは主な3種類を足によって使い分けているそうです。(トゥはすべてラウンド)
フィッティングは履き口部分から甲までがとってもピッタリ。
当たってて痛いわけではなく、本当にピッタリ合っている感じです。これは履くのが楽しみ。
ソールも非常にキレイな作りです。
ベベルドウエストというのかフィドルバックというのか詳細はわかりませんが、非常に立体感のある作りになっています。
また、四角に囲まれた刻印は底付けをした職人さんのモノで、だれが作ったかすぐにわかるようになっています。
そのため、オールソールの際も同じ職人さんに依頼し、様々な部分を確認しながら施工してくれるそうです。
橋本さんには、独立したお弟子さんが数人いるそうで、時にはお弟子さんに外注に出したりしながらコミュニケーションを取っているそうです。
現在は任せられる部分もずいぶんと増えたようで、納期も少しずつ早くなってきたとのことです。
近々、ワインハイマーの紺が入荷するそうで、紺でドーヴァーの形で作ったらカッコイイよーとオススメしてくれました。
橋本さんのドーヴァータイプは本当にカッコよく、実際に注文も一番多いとのことです。
(インスタグラムで「靴のハシモト」で検索するといくつか見ることができると思います)
ちょっとだけ心が揺らぎましたが、黒のシャンボードがあるのでここはグッと堪えました。
これでハンドソーンの靴はスピーゴラに続いて2足目です。
しばらく履いてみてからまた履き心地などについて書いてみたいと思います。