今、靴磨きがかなり日本中で流行していますね!
私も数年前までは如何にして素早く、キレイに磨けるのか友人と切磋琢磨していました。
講習会に参加したり、酒の席で靴磨きを生業としている方に教わったこともあります。
しかし、ここ最近はというと、この流行に反比例するかのように靴磨きに対する情熱が陰りを見せています・・・
それでもやはり靴は定期的に磨かなくてはいけません。
そんな無精者の私が実践している簡単な靴磨きの方法について書いてみたいと思います。
表革の磨きに必要な道具はたったの4つ
➀馬毛のブラシ・・・ホコリを払う用
➁クリーム・・・靴に合わせたクリームを選びましょう(選び方は別の機会に)
➂豚毛のブラシ・・・クリームを伸ばす用
➃ウェス・・・仕上げの乾拭き用
以上があればじゅうぶんです。
豚毛のブラシでホコリを払えば3つで済みますが、ここはブラシを分けたほうがよいと思います。
豚毛のブラシで普段クリームを伸ばしていると、ブラシ部分にも油分がつきます。
そのため、その状態でホコリを払ってしまうとホコリがブラシに付着してしまうのです。
ホコリが付いた状態のブラシでクリームを伸ばすのはあまりよくないので、以上の理由からブラシは分けることをオススメします。
それでは磨き方を紹介していきます。
表革の磨き方 ステップ1
まずはササッと全体的に馬毛のブラシでホコリを払います。
気分で山羊毛のブラシで行うこともあります。
ソールは乾いた雑巾で砂利などを落としておきましょう。(ソールの手入れはまた後日)
案外、履いた日はもちろん、クローゼットに入れておくだけでもアッパーにホコリは溜まるのでこのステップは気持ち入念に行っていきます。
このときにクラック(革のヒビ割れ)がないかなど、革の状態もよくチェックしておくといいと思います。
今回はヒールに大きな傷がありますが、あえて簡単な磨き方だけで対応してみます。
表革の磨き方 ステップ2
早速クリームを入れていきます。
今まで色々使ってきましたが、現在はブリフトアッシュのオリジナルクリームで落ち着いています。
水っぽいので伸びが良く、革がみるみる潤っていく感じがします。
多くつけすぎると後が厄介なので、指先に米粒大ほどを様子をみながら数回にわけて塗布していきます。
今回はヒールの傷の部分にだけ少し多めに塗布しています。
ペネトレイトブラシを使っていた時期もありますが、ペネトレイトブラシ自体の手入れが面倒だったので、現在は素手で塗布しています。
サフィールクレムのようにクリームだけでバリバリ艶が出るタイプもありますが、私は艶よりも保湿をメインに考えていますのでこのクリームで落ち着きました。(たまにサフィールを使うこともあります)
表革の磨き方 ステップ3
今度は豚毛ブラシでクリームを伸ばしていきます。
馬毛のブラシでも事は足りますが、豚毛のほうがコシがあるのでクリームを伸ばしやすいです。
クリームをつけてから時間をおく方法もあるようですが、私は面倒なのですぐにブラッシングしています。
クリームを多くつけすぎるとブラッシングで伸び切らなくて革の表面に余ってしまいます。余ってしまったときは無理に伸ばそうとせず、ウェスで拭き取っちゃいましょう。
なかなかに力を入れて片足につき2~3分、アッパーとコバの間にもクリームが行き渡るよう様々な角度から入念にブラッシングしていきます。
夏に外で磨くとここで汗だくになりますね。
片足終わったら、もう片足をステップ2から行います。
表革の磨き方 ステップ4
両足ステップ3まで終えたら、ひたすらウェスの乾いてる面で乾拭きしていきます。
表面に余っているクリームどころか、いま飲み込んだクリームもすべて吸い取る勢いで拭いていきます。
ちなみにこのとき使用しているのは東急ハンズで購入した安価なウェスです。
正直、柔らかくて目が細かいコットンならなんでもいいと思います。(着古したTシャツとか)
片足3分ほど拭くとずいぶん自然な艶がでてきます。これが美しい。
もう片足も忘れず拭きます。
あっという間に完成
両足で約10分ちょっとで完成です。
傷も遠目ではほとんどわからなくなっています。
大体同系色の靴を2、3足まとめて磨くのでトータルで30分くらいです。
もうそれ以上は体力的にシンドイ・・・笑
表革はこのシンプルな磨き方で2ヶ月に1回くらいのペースで磨いています。
あまり磨きすぎても効果がないので、革の状態をみながら適度に磨くのがいいと思います。
今回は最低限必要と思われる、簡単な磨き方を紹介しました。
数をこなしていくうちに、自分なりの磨き方が見えてくると思います。
こうじゃなきゃいけないというルールはありませんので、是非色々な磨き方にチャレンジしていただきたいと思います。
鏡面磨きは手間なのでめったにしないのですが、機会があれば記事にしたいと思います。